くいしんぼうのひとり言
もう一つのお月見、『月見うどん』
今月30日(日)は十五夜。里芋や月見団子、月見酒を風雅に楽しんだ後は、「もう一つのお月見」の時間。群雲に仕立てた海苔をのせ、月に見立てた卵を割り入れる「月見うどん」の出番です。
「月見うどん」の歴史は謎で、いつ頃から食べられてきたのかは不明。古くから日本では卵は禁食で、安土桃山期にポルトガル人から伝わった南蛮菓子の出現まで、卵を使った食べ物はどうやらなかったようです。
江戸時代になり、町には茹で卵売りが現れ、『卵百珍』(1785年)なる料理本も出版され、卵料理は一気に花開きます。
けれど、当時のそば屋の品書きには、「玉子とじ」はあっても、生卵をのせた「月見そば」は見当たらず。いつ、誰が思い付いて、こんな風流で美味な「月見うどん」(あるいはそば)を作ったのか?
いつか江戸時代の卵好きくいしんぼうと語り合いたいと、十五夜のお月さまに願いつつ、さては、「月見うどん」を頂きます。
<阪神百貨店フードアドバイザー/北野智子>
鶏が初めて産む卵を「初卵(ういらん)」といいます。
食通の間で珍重されてきたこの卵、黄身・白身ともにプリップリに盛り上がった希少な卵です。
お月見だから、特別な卵で月見うどんを。
塚原さんの初卵
(10個)
税込880円
<1日5パック限定>
【火・木・土の入荷】
◎野菜