くいしんぼうのひとり言
こんなにおいしい薬なら!炙り猪とタンクレディで乾杯
衣をさらに重ねるほど寒さが厳しい時季ということで2月は「きさらぎ(如月)」と呼ばれます。
寒さから身を守るため、自分の身体がコクや脂がのった食べ物を求めてきます。すでに十分寒さには耐えられる我が体型は別にして、「寒さには勝てないな」などとつぶやきながら、いそいそと猪肉(ぼたん)を購入。
ぼたん鍋も大好きですが、岩塩と黒胡椒をかけてフライパンでジュジュジューっと炙った一品も大好物です。その昔 肉食が禁じられていた頃、猪は「ぼたん」「山鯨」という隠語で呼ばれ、食べると身体が温まることから「薬喰い」といわれて食べられてきました。
いやまさに風邪を防ぐための「薬喰い」!と納得しながら、お相手には大好きなシチリアの赤・タンクレディをいただきます。
地ぶどうのネロ・ターヴォラにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドした、洗練された重みのある味わいがもう止まらなくなる、如月の夜です。
<阪神百貨店フードアドバイザー/北野智子>
萬野畜産
ぼたん肉(100g)
税込1,260円 ◎精肉
ドンナフガータ
タンクレディ2007(750ml)
税込4,200円 ◎和洋酒