くいしんぼうのひとり言
目には青葉山ほととぎす初鰹
この時季を代表するあまりにも有名な素堂の句は、今や年中店頭に並び、季節感が欠けてしまった鰹を、「おっ、ひとつ今夜食べるか」と思わせる力があります。
季節の旬や歳時記をお伝えする『今日は何の日』なればこそ、食の暦を大切にしたいので、今月は鰹のお話です。
鰹料理の人気NO.1といえば「鰹のたたき」。ランチに「鰹のたたき定食」、仕事帰りに「鰹のたたき」で一杯など。
しかし、いつもたたきばかりだと飽きてしまうので、いろんな味わいの鰹づくしはいかが。まずは生鰹の腹身の「銀皮造り」。
銀地に入ったイナセな縞模様にほれぼれしつつ、脂がのった身にやや甘口のたまりと卸し生姜で、冷酒とご一緒に。
次にこちらも脂がのった腹身の「生節と蕗、焼き豆腐の煮付け」。懐かしい味わいでお酒も進みます。
シメには「てこね寿司」を。お造りをズケ(漬け汁:醤油大さじ1・生姜汁大さじ1・みりん大さじ1)にして楽しむ、伊勢志摩の郷土寿司です。刻み大葉と白ごまを混ぜた酢飯に、海苔と葱をふりかけ、ズケをどっさりのせて召し上がれ。
<阪神百貨店フードアドバイザー/北野智子>
髭定 鰹 銀皮造り
(1パック)
税込735円
◎鮮魚
いそ路 生節
(1本)
税込735円
◎塩干